SmoothCamはSkyrimの有名なカメラ改善Modの1つです。
他のカメラModと同様にシチュエーションごとのカメラ位置を設定できる機能も非常に便利ですが、このModの一番の特徴はカメラの動きを設定できる点、そして矢の弾道予測を表示する機能です。
設定できる要素は少し複雑なので、一番簡単な方法はプリセットModを読み込むことだと思いますが、今回は設定を細かく見てみようと思います。
主な使用Mod
Postでの報告を見る限り最新版のSkyrim 1.6.1170でも機能すると思います。
最新版のSkyrimで機能しない場合は再インストールやSmoothCamに関する設定を一度削除してみて下さい。
もう少し検証が必要かもしれませんが、日本語訳で選択する箇所を訳すとMCMで選択できなくなるかもしれません。
例えばMethodのリニアやCrosshairのスカイリムなどです。
問題が起きた場合は翻訳を戻してみて下さい。
お勧めのカメラ調整場所
設定に入る前にカメラ調整にお勧めの場所を紹介したいと思います。
SmoothCamは設定次第ではカメラが上下方向のオブジェクト判定に引っ掛かったり、坂道でまともにカメラが動かせなくなってしまう場合があります。
既存のSmoothCamプリセットModの中にも上下方向に弱いものがあるので、設定を自分で行わない場合も下記の場所で試してみて下さい。
Alternate Start - Live Another Life - SSEの初期位置
Alternate Start - Live Another Life - SSEのスタート地点(牢屋)は非常に狭く、オブジェクトも密集しています。
ここでカメラを動かせるようであれば大体の狭い場所で問題なくカメラが動かせるでしょう。
Alternate Start - Live Another Life - SSEを導入していない場合は狭い家などがお勧めです。
例えばブリーズホームはバニラであっても狭く、お勧めです。
さらに言えばMod環境のブリーズホームの方がオブジェクトが追加されているので、より調整に適しています。
とにかく狭いところで調整してみましょう。
ソリチュード周辺の急な坂
ソリチュードの周辺には急な坂があり、そこもSmoothCamの設定次第ではカメラが上下方向に動かせなくなります。
初期からソリチュード周辺には行けるので、そこで調整するのがお勧めです。
Modの導入状況も関係なく調整できます。
急勾配な坂なら他の場所で調整しても良いですが、ソリチュード周辺が分かり易いかな、と思います。
大分テクスチャやメッシュが変わっているので分かり難いかもしれませんが、いつも以下の画像の場所周辺で調整しています。
カメラのコリジョンを無くして無理やり解決
どうしても設定で解決できない場合にはカメラの衝突判定を無くすことで解決する方法もあります。
相応にデメリットもあり、扉の向こう側が見えてしまったり、亜空感が見えてしまったりするので、最終手段です。
以下のModを入れると幾つかの場面でカメラの衝突判定が無くなります。
Thirdpersonの設定(カメラのスムージング機能を設定)
Skyrimのゲーム内で確認しながら実際にMCMからSmoothCamの設定をしてみましょう。
全てを網羅するのは難しいので、幾つか機能をピックアップして紹介します。
最初はThirdpersonの設定からです。
3人称の設定とありますが、実際に設定する項目はカメラのスムージングに関する項目です。
言い換えるならカメラの動き方が設定できます。
方式(Method)
ここがカメラのスムージング方式に関する設定です。
移動時のカメラの挙動が目に見えて変わります。
幾つかの用語が出てくるので順を追って見ていきましょう。
用語に関してはUE4のものですが、以下のページが大変参考になりました。
追従率の値が両方とも高すぎるとカメラのスムージング機能は効果を実感しにくいです。
また、基本的には最小追従率<最大追従率で、一定の距離以下では2つの値の両方が使用されます。
追従率の値が小さすぎると不自然な挙動になりがちな点に注意。
・Ease In
ほとんどの項目にEase~が後ろに付いており、その中の1つがEase Inです。
追従率の値が小さすぎる場合、キャラからカメラが大きく離れ続け、その位置で固定、またはゆっくりとキャラに接近します。
常識的な追従率の値の場合はキャラの少し後方にカメラが固定され、止まった際にカメラが接近します。
終わり際のカメラが激しいのが特徴です。
キャラの後方にカメラが位置するため、視界をより確保したい場合にお勧めです。
逆にZ軸(縦方向のカメラ)には終わり際が激しいのであまり向かないかもしれません。
カメラの加減速のイメージは最初は遅く、最後に加速する感じです。
・Ease Out
こちらは追従率や補間距離、Ease Outの前に付いている関数次第ではありますが、キャラのやや後ろの方に追従し続けます。
Ease Inと比べるとキャラにカメラが追従し続ける印象で、カメラの動きが大きくありません。
追従率の値が程ほどの場合、常に定位置に張り付くようにカメラが動きます。
最小と最大の追従率の値が小さいとキャラから離れる距離が少し大きくなり、止まった際にカメラが接近します。
総じて他2つに比べると無難な挙動だと思います。
追従率の値が小さい場合も不自然な挙動になりません。
カメラの位置をあまり動かしたくない場合にお勧めですが、その場合はリニアと言う選択肢もあります。
カメラの加減速のイメージは最初は速く、最後に減速する感じです。
・Ease IN Out
前半はEase In、後半はEase Outの挙動となります。
少し挙動が分かり難いですが、追従率の値が小さいと、前半がEase Inなので同様に移動中はかなり後方にカメラが固定されます。
追従率の値が常識的な範囲であれば、少しキャラから離れて固定され、止まった際に程ほどの速度でカメラが接近します。
ちょうど中間のような設定の為、追従率の値を小さめに設定しないと効果が実感できないかもしれません。
追従率の値を0.45くらいに設定すると効果が実感できるのではないでしょうか。
前に付く関数次第ですが、全体的にキビキビとした印象(緩急がある為?)のカメラになります。
カメラの加減速のイメージは最初と最後が遅く、中間が速い感じです。
・リニア
線形、一次関数の加減速で、唯一Ease~が付かない方式です。
常に一定の割合で加減速します。
カメラの緩急が無いため、最も操作がしやすい設定だと思います。
迷ったらリニアが一番無難です。
・quadratic,cubic,quartic,sine,circular,exponential
Ease~の前に付いている奴はカメラの加減速を計算する関数を表しています。
正直、ユーザーとしては経験則に頼る部分が大きい箇所です。
Sine関数は中でもかなり緩い変化の様で、他よりも小さい追従率の値が無いと効果を発揮しません。
具体的には0.3程度の数値が必要だと思います。
他は0.4~0.6ぐらいの最小追従率があれば効果が実感できると思います。
exponentialは中でも動きが独特で、表現が難しいですが、ねっとりとした感じです。
減速から加速の切り替えが極端なため、人によっては画面酔いしてしまうかもしれません。
quadraticやcubic,circularあたりが緩急もありつつ画面酔いも防げる関数だと思います。
関数付きを使う場合、この中から試してみるのがお勧めです。
私はcircularEaseInを好んで使用しています。
最小、最大追従率
既に度々言及していますが、基本的には最小追従率<最大追従率です。
また、値が小さすぎるとEase InやEase IN Outで変な挙動になりがちです。
基本的には大きめの値から試していくのが安全で、数値が高いとキャラにカメラが良く追従します。
自分は最小追従率を0.4~0.45に、最大追従率を1.0にしています。
個人的な調整方法ですが、最大追従率を1.0に固定し、最小追従率を変更する方法で調整しています。
一定の距離以下では最小追従率と最大追従率が混在しているので、カメラがマイルドになります。
最大補間距離
最大追従率が適用される距離を設定します。
下げると近くでも遠くのスムージングが適用されます。
ここで設定した距離以下では最小追従率と最大追従率の両方が使用されるので、何が何でも最大追従率を適用したい場合以外は大きな値を設定して良いと思っています。
私は最大値の650を設定しています。
Z軸の補間の差別化
Z軸(縦方向のカメラ)に異なる補間方式を設定できます。
設定できる項目は方式(Method)の項目と同じです。
坂道や狭い場所では縦方向のカメラが動かなくなる場合があるので、そういった場合には調整が必要です。
私はcircularEaseINOutを設定し、最小追従率は0.45、最大追従率は1.0に設定しています。
ローカルスペース補間
カメラ回転の際のスムージング設定です。
私の場合はZ軸(縦方向のカメラ)の補間と同じ設定を使用しています。
メインで使用しているのがEase Inでカメラが最後に動きすぎるためです。
Ease In以外ならメイン補間と同じで良いと思います。
オフセット、ズーム補間
両方ともメインの補間と同じ方式(Method)で問題ないと思います。
オフセットやズームに関しては後述します。
距離の固定
追従率の値が低い際にやたらとカメラが動く場合がありますが、こちらの数字を小さくすることでカメラの移動を抑えることが出来ます。
ここで言う小さいとは数字自体の事で、-90と-300では-90の方を小さいとしています。
個人的にはここでカメラの移動量を抑えるよりも、追従率の設定を変更した方が良いと思います。
補間の混合
カメラ補間を切り替える際の設定ですが、補間方式がコロコロ切り替わると酔いやすくなってしまうので、通常の方式(Method)やローカルスペース補間の設定に合わせたものを選択するのがお勧めです。
補間のスムージングを無効にする時間も初期値の2.00で良いと思います。
ピッチズーム
真上からキャラを見下ろした時や、地面にカメラを向けた時、カメラが引くようになります。
個人的にはあまり使っていない機能ではありますが、「ピッチズームを有効にする」に✓を入れなければ機能しないので、そのままにしてあります。
必要になった時に設定してみたいと思います。
その他(主にズーム機能と肩越し視点の切り替えキー)
最初の最小追従距離は高すぎる数値を入れると、カメラが近い時にキャラから離れるような挙動になってしまいます。
最大で256まで入れられますが、100前後が適正な値だと思います。
地味に重要な設定として、その他の中にズーム倍率の設定があります。
SkyrimはデフォルトでR3+左スティックでカメラを引くことが出来るズーム機能がありますが、それに関する設定です。
初期設定は500となっており、一番カメラが近い状態に比べ、かなりカメラを引くことが出来ます。
ここを1に設定するとズーム機能が無効になります。
一部SmoothCam用のプリセットはズーム倍率が1に設定されており、ズーム機能が無効になっているものがあります。
ズーム機能を使用したい場合、ここの設定を変更する事で使用できるようになります。
他に肩越し視点の切り替えキーも重要な設定です。
後述の横オフセットで右、または左寄りになっている場合、設定したキーを押すと左右が反転し、逆側に寄ります。
最近のゲームでは状況に応じて左右の切り替えが自動で行われるゲームもありますが、SmoothCamはキーを押して変更する形となっています。
Z軸の切り替えキーは縦軸のカメラ位置を微調整できます。
個人的には切り替えキーを押さずとも最適な位置で調整したいところではあります。
デルタ時間ファクタリングは好みで設定。
基本は有効にしておいて良いと思います。
Thirdperson Offsetsの設定(カメラ位置の設定)
場面ごとにカメラ位置が設定できます。
Customizable Cameraなど、他の三人称視点Modでもある項目ですが、SmoothCamは特に細かく設定できるのが特徴です。
横オフセット
正の値なら左、負の値なら右に寄ります。
中央にとらえたい場合は0に設定しますが、上オフセットで少し上に移動させないとプレイし難いかもしれません。
上オフセット
正の値なら上に、負の値なら下にカメラが移動します。
横オフセットが0の場合、上オフセットを10程度にすると見やすくなります。
ズームオフセット
正の値ならカメラはキャラに寄り、負の値なら引きます。
Skyrimのデフォルトの値がキャラに寄りすぎているため、ダークソウルやエルデンリングのような視点にしたい場合、-180あたりの極端な数値が入ります。
Skyrim.iniの武器を出している時のデフォルト値が-100なことからも、Skyrimのデフォルトのカメラ位置がキャラに寄りすぎていることが伺えます。
前述のズーム機能で調整する手もありますが、基本はカメラが1番近い状態で適正な距離になるのが望ましいと思います。
Fovオフセット
Skyrim.iniで設定されているFovの値を調整します。
上書きする形では無いので、デフォルトのFov設定に依存することに注意してください。
プリセットを導入した時にスクリーンショットと異なる場合、デフォルトのFovが作者と異なっているかもしれません。
オフセットグループ(Standingなど)
状況に応じて横オフセット、上オフセット、ズームオフセット、Fovオフセットを設定します。
Standingは立ち、すなわち待機状態の時のカメラ位置を決定します。
Runningなら走っている時です。
StandingやRunningなどの状態には武器の状態ごとにもカメラ位置が設定できます。
魔法、遠距離(弓やクロスボウ)、近距離に、それぞれカメラ位置が設定可能です。
ヴァンパイアロードやウェアウルフ、馬やドラゴン騎乗時の設定もあります。
この内ドラゴンの騎乗設定は元々カメラの距離が遠すぎるのか、あまり効果が実感できませんでした。
テストはAmulets of The Dragonsを用いて行いましたが、正規の手順で騎乗すると違うのかもしれません。
クロスヘアの設定
矢の軌道予測などはこちらから設定します。
大きさや弾道予測の色など細かく設定できますが、私はほとんど初期値です。
3Dクロスヘアなどの特徴的な機能も有効にしておくと良いと思います。
クロスヘアの種類
唯一クロスヘアの種類についてだけ触れておきたいと思います。
ここを画像ではスカイリムにしていますが、もう1つの設定はドットクロスヘアです。
豆粒であまり見やすくないので、個人的にはスカイリム推奨です。
UI Modを使用している場合、クロスヘアも置き換えている可能性もあります。
また、クロスヘアが邪魔に感じる場合でも、クロスヘアを隠す設定がSmoothCam自体にある為、必要以上にクロスヘアを小さくする必要は無いと思います。
弓を撃つときでもクロスヘアが小さい方が良い、といった場合はドットタイプのクロスヘアの方が良いかもしれません。
プリセットの読み込み
プリセットはSmoothCamPreset0.json~SmoothCamPreset5.jsonの6つまで登録できます。
保存場所はSKSE/Plugins内にあります。
6つしかないので、プリセットMod同士で番号が被っている点に注意です。
同じ番号をのプリセットModを同時に入れたい場合、ファイル名の番号部分を変更するだけで使用出来ます。
また、Skyrim内で適用される設定は常にSmoothCam.jsonに自動保存されるため、バックアップと言った意味でも、設定を変更した際のプリセット保存は小まめに行った方が良いです。
左側が保存、右側が読み込みですが、注意しないと操作を間違いやすいので、慎重に捜査しましょう。
お勧めSmoothCamプリセット
最後にSmoothCamのお勧めプリセットを幾つか紹介したいと思います。
SmoothCam - Nioh
仁王をモチーフにしたSmoothCamプリセットです。
SmoothCamのプリセットは左右どちらかに寄ったものが多い中、SmoothCam - Niohは中央配置の珍しいプリセットです。
このプリセットのオフセット設定は非常に参考になりました。
全ての補間方式がリニアで癖が無く、ソウルシリーズ的な環境の方にお勧めです。
Simply Smooth - A Balanced SmoothCam Preset
こちらも非常にプレイしやすいSmoothCamプリセットだと思います。
Dragon's Dogma 2とGhost of Tsushimaにインスピレーションを得て作成したと書いています。
SmoothCamのカメラ補間機能を上手く使っており、カメラワークが非常に滑らかです。
その上でプレイ感も損なわない為、SmoothCamならではの機能を使いつつ、カメラのストレスを感じたくない方にお勧めです。
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