Race Compatibility SKSE (RCS)は追加種族(Custom Race)を吸血鬼やウェアウルフ、それらに関する会話に対応させるSKSEプラグインModです。
従来のRaceCompatibility for Skyrim Special Editionではカスタム種族の対応にスクリプトの生成が必要で、ユーザーがカスタム種族を追加するのは難しいものとなっていました。
Race Compatibility SKSE (RCS)はスクリプトの生成が必要なく、INIファイルを作成、編集するだけで簡単に対応させることが出来ます。
その一方、既存の追加種族Modは更新が頻繁でない限り、自分で対応させる必要があります。
今回はINIファイルを作成、編集してカスタム種族をRace Compatibility SKSE (RCS)に対応させてみようと思います。
最終更新日:2024.12.14
使用する主なMod
・Half Dragon Race for SSE(例として使用)
SSEEditの用途は主に2つです。
1つ目はINIに記述する際のFormIDを調べるために使用します。
2つ目はRaceCompatibility for Skyrim Special Editionのマスター指定を外すのに使用します。
気にならない場合はRace Compatibility SKSE (RCS)のインストール時に選択できるダミープラグインを有効にすることで、こちらの作業は飛ばすことが出来ます。
また、この投稿はRace Compatibility SKSE (RCS) Configuration Guideを大いに参考にしています。
吸血鬼やウェアウルフMod等との互換性について
カスタム種族に関してはINIで対応できますが、吸血鬼やウェアウルフに関するModは、それらのModが対応している必要があります。
また、従来のRaceCompatibility for Skyrim Special EditionやRace Compatibility Dialogue SSEとは互換性が無いので、無効化もしくはアンインストールを忘れずに行いましょう。
オプションのパッチは以下のModが対応しています。(Descriptionより引用)
吸血鬼
ウェアウルフ
最新の対応状況はRace Compatibility SKSE (RCS)のDescriptionや、実際にパッチをダウンロードして確かめてみて下さい。
また、吸血鬼やウェアウルフModの方のページで対応している場合もあるかもしれません。
Race Compatibility SKSE (RCS)のインストール
まずはRace Compatibility SKSE (RCS)をインストールしてみましょう。
メインファイルはSkyrimのバージョンによる選択のみです。
次にOptional filesのRace Compatibility SKSE - Patch Hubをインストールします。
一番上が従来のRaceCompatibility for Skyrim Special Editionのダミープラグインです。
ダミープラグインと言っても既存のカスタム種族がエラーを起こさない程度の中身があります。
既存のカスタム種族を対応させる際に便利なので、インストール推奨です。
必要が無くなった場合はMod管理ツール側でESMファイルの✓を外すことも出来ます。
その下のVanilla Ring/Amulet Armor Addon Fixは幾つかの装飾品でDefaultRaceではなくArgonianRaceを使用していることに対する修正です。
実はダミープラグインの方に含まれている修正なので、ESMを最後に外す場合に選択します。
今回は最後にESMを外したいのでインストールしておきます。
後は導入しているModによって自動的に選択されるので、流れに沿ってインストールします。
Race Compatibility SKSEのINIを作成、編集する
さて、Race Compatibility SKSE (RCS)のINIを作成してみましょう。
INIは自動では作成されず、自分で作成する必要があります。
フォルダ位置やファイル名にも規則があります。
Race Compatibility SKSEのINIを所定の位置に作成
まずはINIファイルを規則通りに作成してみます。
作成自体は右クリック→新規作成→テキストドキュメントでテキストファイルを作成し、拡張子をtxtからiniに変更します。
拡張子の表示はエクスプローラー上部の表示から行う事が出来ます。
Test RCSがMO2でインストールしたMod名、SKSE以下がSkyrimのDataフォルダ以下の階層です。
INIファイルの名前は末尾が_RCSになっている必要があります。
画像ではA~E_RCS.iniになっています。
汎用的に書くなら~_RCS.iniになるでしょうか。
~は何を入れても大丈夫で、末尾だけ_RCS.iniになっているか気を付けます。
また、RCSフォルダ下にあるかも確認してください。
~_RCS.iniはRCSフォルダの中に無ければ読み取りません。
INIファイルに記述するFoimIDを確認
INIファイル記述するFormIDをSSEEditで確認して見ましょう。
例としてHalf Dragon Race for SSEのESPを見てみます。
INIの記述に使用するのは2箇所で、カスタム種族のFormIDと、それに対応するカスタム吸血鬼種族のFormIDです。
カスタム種族が125AA、カスタム吸血鬼種族は13B4Cです。
ロードオーダーと先頭の0は省略したものを使用します。
確認するFormIDは2つだけです。
このFormIDはSSEEditを開いたままにしておくか、スクリーンショットを撮影しておき、いつでも見られるようにしておいた方が便利です。
INIファイルに記述する
メモ帳などのテキストエディタでINIファイルを開いて編集してみましょう。
Half Dragon Race for SSEの場合、フルで記述すると以下のようになります。
RCS = 0x125AA~halfdragonrace.esp|0x13B4C~halfdragonrace.esp|NordRace|NordRaceVampire|H
色分けはRace Compatibility SKSE (RCS) Configuration Guideになるべく合わせています。
実際にテキストをコピーする際には問題ないと思いますが、RCS =以下がブログ上では改行したように見えてしまう為、画像も載せておきます。
色の順に見ていきましょう。
まずは黄色からですが、この部分が必須部分となっています。
先ほどSSEEditで確認したFormIDはこの黄色部分に記述します。
順番も決まっており、以下の順で記述します。
カスタム種族|カスタム吸血鬼種族
先頭は必ず0xで始まり、ロードオーダーと先頭の0を除いたFormIDが入ります。
そして、FormIDの後ろに~halfdragonrace.espとESP名を付けます。
よって、総合すると黄色部分は以下のような記述になります。
RCS = 0x125AA~halfdragonrace.esp|0x13B4C~halfdragonrace.esp|
※追記
存在しないFormIDの記述があるとCTDします。
意図的にやる方は居ないと思うのですが、アンインストールしたModのFormIDが残っているケースは十分考えられるので注意です。
その他、単純にFormIDの記述間違いでも発生する可能性があります。
1つのINIファイルに複数行の記述を行っても問題ないのですが、上記の事情からINIはModごとや種族ごとに管理した方が良いかもしれません。
どの種族、ModのFormIDが間違っているのかの特定が難しくなってしまうからです。
次に緑色の部分です。
一応ここからはオプションなので、記述しない選択肢もあります。
こちらはダイアログの互換性に関する記述です。
言い換えるならカスタム種族はこの緑色で記述した種族として扱われるということです。
従来のRace Compatibility Dialogue SSEに相当する機能になります。
ここにはFormIDではなくNordRaceやNordRaceVampireなどのEditorIDが入ります。
順番は以下のようになります。
基本種族|吸血鬼種族
また、この項は,(カンマ)で区切ることが出来、複数種族を指定することが可能です。
例えば基本種族がノルドで、吸血鬼の際はノルドの吸血鬼とカジートとして扱われたければ以下のようになります。
NordRace|NordRaceVampire,KhajiitRace
今回はカスタム種族はノルド、カスタム吸血鬼種族は吸血鬼のノルドとして扱いたいため、シンプルに以下のように記述しました。
NordRace|NordRaceVampire
最後に青色部分です。
青色部分もオプションなので、記述しない選択肢もあります。
この部分はヘッドパーツの分類を指定しています。
対応する種族は以下のようになります。
A:アルゴニアン
E:エルフ
H:人間(ヒューマン)
K:カジート
O:オーク
Half Dragon Race for SSEの場合、ヘッドパーツのValid RacesにHeadPartsNordandVampireが指定されていたため、Hに設定しました。
RaceCompatibility.esmのマスター指定を外す
ここからはオプションの作業ではありますが、カスタム種族でマスター指定されているRaceCompatibility.esmを外してみましょう。
※INIの記述のみでも問題なく動作するはずです。
その場合も従来のRaceCompatibility for Skyrim Special EditionやRace Compatibility Dialogue SSEの無効化、アンインストールを忘れずに行いましょう。
Race Compatibility SKSE - Patch HubでインストールしたRaceCompatibility.esmをSSEEditで開きます。
使用されているのはFormID ListといずれかのKeywordです。
Half Dragon Race for SSEではActorProxyNordですが、この部分は追加種族によって違います。
どこで使用されているかはReference Byのタブに切り替えると分かります。
RaceCompatibility.esmを参照している箇所を削除する
Half Dragon Race for SSEのESPからRaceCompatibility.esmを参照している箇所を削除していきます。
先ほどReference Byのタブで確認した場所を見ていきましょう。
まずはFormID Listですが、調べるとQuestが参照していることが分かります。
なのでQuestを見てみましょう。
Quest(aaaHalfDragonRaceConfig)内には色々書かれているので面食らってしまいますが、Questは全て不要なので消去(Remove)します。
この事については私も疑問に思ったので、作者さんにPostで質問してみましたが、「INIファイルの設定以外に必要なものはありません」とのことでした。
次にKeywordですが、Reference Byのタブで確認すると、Half Dragon RaceはActorProxyNordを使用しています。
種族(Race)の項で参照されているようです。
なので、種族の中身をSSEEditで見てみましょう。
赤く囲った箇所がActorProxyNordで、これをRemove(消去)します。
カスタム吸血鬼種族であるaaaHalfDragonRaceVampireでも同様の作業を行います。
これでマスターを外す準備が整いました。
最後にESP名を右クリック、Clean Mastersを選択してRaceCompatibility.esmのマスターを外します。
成功していればFile Headerの色が濃い黒に変化しているはずです。
念のためHeaderのマスター指定されているプラグインファイルも見てみましょう。
RaceCompatibility.esmが無いので、マスター指定を無事に外すことが出来ました。
そのままにしておいても使用することは無いと思いますが、レコードを削除した追加種族のスクリプトも削除しておきましょう。
マスター指定を外したら、RaceCompatibility.esmを無効にすることも忘れずにしておきましょう。
また、他の追加種族をRace Compatibility SKSE (RCS)に対応させる場合、再び必要になるので、ファイル自体は消さず、✓を外して無効化するのが良いと思います。
以下Mod Organizer 2の場合の画像です。
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