SkyrimのMod導入に慣れてくると1度は遭遇する現象の1つに、文字化け(日本語文字が□に置き換わる)が挙げられると思います。
大抵はフォントに翻訳で使用した文字が入っていないことが原因です。
その一方、フォントを変更すると今度は文字がUIに収まらない現象が発生することがあります。(タイトルでは文字の見切れと表現)
今回は文字化けと文字がUIに収まらない、この2つの現象を掘り下げてみようと思います。
最終更新日:2025.04.14
文字化けの対処法
冒頭で書いた通り、フォントを変更するModを入れることで対処可能です。
お好きな日本語フォントModを選んで入れてください。
その前に、文字化けがどのようなものかをSkyrim上で確認してみましょう。
英語向けのフォントファイルを使用した極端な例です。
日本語を使用している装備の名前が“□”に置き換わっているのが確認できます。
これは極端な例で、実際はここまで“□”だらけにはならないと思います。
Japanese translation AE update
有名な日本語翻訳Modですが、オプションファイルの方にフォントModがあります。
ファイル名はFonts file Optionです。
バニラでは使用できない漢字が追加されています。
Fonts file Optionのインストーラー
インストールに幾つかの選択肢があるので見てみましょう。
主に多くのModが関わるのは赤と緑で囲った部分です。
赤で囲った部分の選択肢はOblivion Interaction Iconsを入れていない場合はVanillaです。
ちなみにOblivion Interaction Iconsは「話す」などのアクションを専用アイコンに置き換えるModです。
緑で囲った部分が日本語翻訳で使用するフォントの種類です。
Vanilla styleとAlternate styleの2つがあり、好みで選ぶことが出来ます。
個人的なお勧めはVanilla styleの方です。
Skyrim本来のフォントに寄せてある点と、後述のUIに文字が収まりきらない問題が発生し難いフォントだからです。
Alternate styleは少し文字の横幅が広く、UIに収まりきらない問題が多々発生します。その下に見えているのがCommunity Shaders用のフォントです。
この下にもPhoto ModeやLamasTinyHUDなど多数のMod向けに日本語フォントが用意されています。
fontconfig_ja.txtについて
Fonts file Optionでインストールしたファイルの中にfontconfig_ja.txtがあります。
いわゆるAE版のSkyrimを使用している場合、そのままで大丈夫です。
ダウングレードなどでSE版のSkyrimを使用している場合、リネームする必要があります。
fontconfig.txtにリネームすることで使用することが出来ます。
繰り返しになってしまいますが、最新版のSkyrimを使用している方は、リネームしないでください。
逆に使えなくなってしまいます。
Japanese Font Library SE
こちらも日本語フォントを変更するModです。
バニラのSkyrimでは使用できない漢字も、このModには入っています。
Japanese Font Library SEのインストール(バージョン1.13)
※追記
以下の記述はアップデートで、現在はOld filesにあるバージョン1.13が対象です。
こちらも選択項目が複数あるので見ていきましょう。
まずはSkyrimのバージョン選択の画面です。
ご自身の使用しているSkyrimのバージョンに合わせて選択しましょう。
fontconfig_ja.txtの項目で書いたように、インストールされるファイルがSEとAEで少し異なります。
次にフォントの種類を選択します。
サンプル画像を見ると良く分かるのですが、デフォルト拡張のみ明らかにUI内の文字が短くなっています。
つまり、他のフォントはバニラSkyrimに比べると少しフォント幅が広くなっているのです。
結果、長い文字でUIに収まりきらない現象が発生してしまいます。
コメントで作者さんに教えていただきましたが、源ノ角ゴシックや源の明朝といった大規模フォントを組み合わせているので、日本語で使われるであろう文字には大抵問題なく対応できるだろう、とのことです。
機能面以外では、フォントの見た目の好みも当然あると思います。
個人的にはモダンフォントが気に入っているので、何とかして使いたいと思って色々調整したのがこの投稿です。
その次の項目はSkyUI用のフォントを専用にする項目です。
これによりMCMでの文字の見切れを防げます。
Japanese Font Library(バージョン2.0)
アップデートでフォントを個別にダウンロードし、カスタマイズする方式になりました。
メインファイルはインストーラー方式ではなく、CoreファイルとBugfixの2つをダウンロードし、そしてプリセットを選んでインストールします。
番号が01~03と割り振られているので、同じ番号のものは1つだけインストールする、と覚えると分かり易いと思います。
※追記
アップデートで単体で完結するAIO(オールインワン)Presetが追加されました。
こちらを使用する場合は01~03の番号が付いたものをダウンロード、インストールする必要はありません。
フォントプリセットはいくつか選べるようになっており、Font - Lore-FriendlyかVanilikeが癖が無く、万人に使いやすいフォントだと思います。
プリセットの内、CinecaptionとKawaiiフォントは名前通りかわいい系のフォントですが、視認性は良好です。
カスタマイズしたい場合、Miscellaneous filesにあるフォントを使用します。
見た目のサンプルもModページで見ることが出来ます。
肝心の文字幅ですが、プリセットのVanilikeはSkyrim本来のフォントに近い幅なので、幅を気にする場合はVanilikeを試してみて下さい。
Font - Lore-Friendlyは少し文字幅が広くなっていますが、ほとんどの場合で問題ない幅だと思います。
プリセット以外の好きなフォントを使用したい場合、Miscellaneous filesのフォントをダウンロードし、後述の通りfontconfig.txtを編集する必要があります。
ですが、Miscellaneous filesにあるフォントは全体的に文字幅が広めです。
文字幅で問題が起きた場合も、同様にfontconfig.txtの編集をしてみて下さい。
アップデートでJapanese Font Library Preset Vanilikeが追加されたことにより、文字幅が気になる場合も解決できるようになりました。
それに加えて、フォントを自由にカスタマイズ出来たり、CTDのリスク低減などの修正もあります。
Miscellaneous filesのほとんどのフォントが大きくなっていますが、裏を返せば見やすくなっているという事でもあります。
文字幅の問題が起きていない場合、見やすさや雰囲気を重視するのもお勧めです。
日本語フォントModに迷ったら
Japanese translation AE updateのオプションファイル、インストーラーの選択肢はVanilla styleをお勧めします。
もしくはJapanese Font Library SE(バージョン1.13)のデフォルト拡張です。(現在はOld filesにあります)
インストーラータイプで導入が簡単、かつ後述の文字の見切れが発生し難いフォントです。
上記2つを試し、文字化けが起きた場合に他のフォントを考えてみて下さい。
最新版のJapanese Font Library SEでは、プリセットの1つ、Preset Vanilikeが文字化け、文字幅の両面からお勧めです。(メインファイルを上書きしてください)
アップデートにより様々なフォントが使用できるようになり、自由なフォント設定には後述のfontconfig_ja.txtを変更する必要があります。
Preset Vanilike以外は、少し文字幅が広いため、環境によっては調整が必要かもしれません。
文字の見切れを解決する
言い換えるなら文字がUIに収まりきらない現象の事です。
Japanese Font Library SE(バージョン1.13)のデフォルト拡張以外を選んだ場合に発生しやすい現象です。
最新版のJapanese Font LibraryではPreset Vanilike以外のフォントで、文字幅の問題が発生しやすくなっています。
起きる場面は様々あるかと思いますが、一番顕著なのはメッセージボックスです。
行替えが出来ない構造上、影響をダイレクトに受けます。
実はメッセージボックスは非常に多くの場面で使われています。
例えば、パワーで色々な設定を行うModが代表的なものと言えるかもしれません。
文字が途切れているだけでなく枠自体が広がってしまい、設定項目が分からなくなってしまっています。
これは日本語に翻訳しているので、まだ影響が小さい方です。
英語だと更に長くなりがちなので、影響が大きくなります。
これは非常に困るので、何とか解決を図りたいと思います。
翻訳を短くする
日本語に翻訳した時の文章を短くするのも解決方法の1つです。
上記の画像の例で言うと、「ポーションを作成する」→「ポーション作成」など短くできる部分は短くします。
ポーションを薬と訳せば更に短くなります。
文字数によってUIの外枠も小さくなるようで、圧縮すると正常に表示されるようになります。
英語のまま、つまり未翻訳の場合は翻訳した方が文字数が少なる場合がほとんどです。
フォントの調整よりも前に翻訳を検討してみるのも1つの手です。
fontconfig_ja.txtの編集でフォント幅が小さいものに置き換える
Skyrim AEの場合はfontconfig_ja.txtの編集、SEの場合はfontconfig.txtを編集します。
バージョン2.0以降のJapanese Font Library SEではフォントの自由な変更に必須の作業でもあります。
使用するフォント、どの場面で使用するかは上記のテキストファイルで指定することが出来ます。
中身をNotepad++などのテキストエディタで見てみましょう。
ベースはJapanese Font Library SE(バージョン1.13)のモダンです。
赤で囲った箇所が使用するフォントです。
全てfontlibから始まっており、ここに記述のないフォントはフォルダ内に存在していても無視されます。
Interface\となっているのでフォントファイル(~swf)はInterface直下に配置します。
画像では既に元のモダンの設定ファイルに以下の記述を追加しています。
fontlib "Interface\fonts_sourcehanserif_skinny.swf"
Interface\以下はフォントファイル名となっています。
fontlibの後の記述は""で囲む必要がある点も注意してください。
フォルダ階層は以下のようになります。
ちなみにsourcehanserif_skinny.swfはJapanese Font Library SE(バージョン1.13)に含まれているフォントの1つですが、インストールされないファイルです。
Japanese Font Library SEから抜き出して配置してください。
インストールされるフォントに含まれているSlimの方を使っても良いですが、少し幅が広いので、大幅に文字が切れてしまっている場合は修正できないかもしれません。
Slimが元のフォントの75%、Skinnyが50%の幅になります。
緑で囲っている箇所はフォントを使用する場面を指定しています。
今回修正したい箇所はメッセージボックスです。
画像では既に選択してある(青くなっている)箇所ですが、以下の記述がメッセージボックスで使われるフォントを指定しています。
map "$EverywhereMediumFont" = "sourcehanserif_skinny" Normal
赤文字で示した箇所を変更します。
ファイル名の内、前に付いている「fonts_」と後ろの拡張子「.swf」は含めません。
他のフォントを使用して見た目を統一したい場合、画像で言うところの「sourcehanserif」の箇所を一括で他フォントに変えるのが良いと思います。
fontconfig_ja.txtを書き換えたら、SkyrimでUI表示を確認してみましょう。
文字が画面に入りきらなかった時と同じ翻訳状況で撮影しています。
UIの枠内に文字が収まっています。
全ての選択肢が見えるようになりました。
fontconfig_ja.txtの編集に失敗している場合、最初に示したような文字化けが発生します。
ですが、相応のデメリットもある点に注意してください。
今回のフォント変更はメッセージボックス以外にも適用される個所があり、代表的なものはインベントリ表示やジャーナルです。
文字幅が狭くなったため、視認性が低下します。
モダン以外のフォントを使用するなら、バニラ拡張の「vexeverywhere.swf」を持ってくるのもお勧めです。
他にもJapanese Font Library2.0の「fonts_vanilike-every.swf」なども文字幅、文字化け共に問題が発生し難いフォントです。
これらで問題が起きた場合、視認性を犠牲にフォント幅を狭くする以外、ユーザーに出来ることはありません。
フリーフォントを使用するのも有効ではありますが、フォントは地味にCTDリスクがある点に注意してください。
Japanese translation AE updateやJapanese Font Library SEはCTDリスクにも配慮されたフォントファイルなので、これらのModに含まれているフォントの使用をお勧めします。
上記フォントを使用している場合でも、フォルダに沢山のフォントを置いたり、fontlibで沢山のフォントを指定していると、CTDする可能性があるので注意しましょう。
まとめになりますが、最初に翻訳の見直しを優先することを個人的にはお勧めします。
ですが、Modによってはフォント設定の編集でないと解決できない場合もあります。(訳を短く出来ないなど)
状況に応じて対処を使い分けてみてください。
Japanese Font Library の作者です。紹介ありがとうございます。
返信削除v1.13のデフォルト拡張(vex~.swf)はバニラから抽出したフォントと源ノ角ゴシックや源の明朝といった大規模フォントを組み合わせており、日本で使われるであろう文字は大抵表示できるはずです。
文字の大きさにはいつも苦慮しています。小さくすれば見づらい、大きくすれば見切れる、幅を狭くすると見た目がいまいち、文字間を狭くすると見づらいetc...
正直なところ、この件 はUI側で対処すべき事案だと思っています。例えば見切れる場合は、見切れないように自動的に小さく表示するとか。
こちらこそフォントModを公開していただき、ありがとうございます。
削除非常に見やすく、フォントの雰囲気も環境に合わせることが出来るので重宝しています。
デフォルト拡張も概ね他の文字と対応範囲は同じだったのですね、修正させていただきます。
自環境でもJapanese Font Libraryのフォントを色々試していますが、Skinnyだと文字が読みづらくなり、基本的にはUIの方で対処するのが良いと言うのは痛感しています。
とは言えModユーザーにはUI改変のハードルが高く、見やすさか文字の見切れのどちらかを選ばざるを得ない側面もあります。
特にブログでも挙げたメッセージボックス仕様の設定メニューは、横にズラッと並ぶので文字幅の影響を特に受ける印象です。
デフォルト拡張は文字も見やすく、見切れも発生し難いので、この投稿でプッシュさせていただきました。