エルデンリングDLCの感想

2024年9月4日水曜日

ELDEN RING SHADOW OF THE ERDTREE エルデンリング

t f B! P L

エルデンリングのDLC、Shadow of the Erdtreeをクリアしたので感想などを書いてみたいと思います。
発売日にプレイ開始し、クリアは2024年6月30日にクリアしました。
プレイ時間は約50時間弱、DLC突入時のレベルは130、クリアレベルは190ほどです。
ボスも全部倒しました。
特に縛りプレイなどはしていませんが、魔術と技量に振るスタイルだったので、その点はDLCの傾向から見ると縛りプレイ気味だったかもしれません。
武器は主に打刀や名刀月隠、神肌縫い、そしてレディソードあたりを使用しました。

では、さっそく感想の方を書いてみたいと思います。



1.良かったところ

全体の感想の前に良かったところと気になったところを少し整理してみます。
まずはざっくりと良かったところを振り返ります。

1-1.景色

エルデンリングは戦闘ばかり取り上げられることが多いのですが、エルデンリングの良さの1つとして景色が挙げられると思います。
本編時点でも湖のリエーニエやアルター高原など景色の良い場所がありましたが、DLCでもその景色は健在です。

私が特に良かったと思うのは青海岸や巫子の村ですね。
特に巫子の村は少しのアイテム以外は世界観や景色に浸るだけの場所であり、戦闘が主目的であるエルデンリングの中で特に異質な場所だと思います。

全体的な風景は週末世界と言うこともあり暗めなのですが、その中にも奇麗な景色があったり、目を背けたくなるような悍ましいものが存在したりとバリエーション豊かになっています。
エルデンリングのビジュアル面はもっとクローズアップされても良い面だと思いますし、ソウルシリーズと比べた場合、ここが一番の差別化ポイントだと個人的には思っています。
Shadow of the Erdtreeでもビジュアル面で本編以上に魅せてくれました。

1-2.マップの構造(オープンフィールド)

エルデンリングのマップの構造は複雑ではありますが、幾つもの目線を動かす仕掛けがあり、プレイヤーが能動的に動いていると錯覚させるほどです。
実際には幾つものアイテムや仕掛けによって、プレイヤーは自然と目的地に辿り着けるようになっていると思います。

例えばDLC最序盤の墓地平原では行ける場所が幾つもあり、プレイヤーはどこに行こうか迷ってしまいます。
しかし、道中のNPCによって自然と大抵の人が「塔の街、ベルラート」に誘われ、最初のボス「神獣獅子舞」と戦うことになります。
勿論、それを察知し違う方向に行こうという選択もあり得ますが。

DLC限定アイテム影樹の破片を集めさせる、というのも各地を巡る導線として機能していると思います。
集めないと戦闘が非常に厳しいものになる他、序盤で集めるように地図を渡されたりなど、プレイヤーは自然とマップを探索する動機を得ます。
一方で影樹の破片に関してはエルデンリングの難度に直結することもあり、人によっては集めさせられていると感じる方も居るかもしれません。

エルデンリングはこのようにクエストマーカーなどを使用せずにプレイヤーに能動的に探索させるという意味において、本編、DLC共に画期的だと思います。
詳しくは後述しますが、その一方で幾つかの面ではプレイヤーの誘導に失敗しているな、と感じた部分もあります。

また、発売前インタビューで語っていたと記憶していますが、レガシーダンジョン(ソウルシリーズのようなダンジョン)とフィールドの境が本編に比べると曖昧になっています。
塔の街、ベルラートや影の城がレガシーダンジョンだと思われますが、自信が無いほどには区別がつきません。
フィールドの境界が曖昧になったことで1つの世界として完成度が上がったと思います。

1-3.戦闘を拡張する武器、魔法、戦技、防具

本編時点でも武器や魔法、戦技は十分な数がありましたが、DLCでは武器だけでも100種類以上追加されているようです。

中でも武器に至っては更に新武器種が追加され、それぞれの数は少ないものの戦闘で使用できる戦術の幅が広がりました。
様々なビルドに有用な武器が追加され、近接武器が使用できるビルドではDLCの新しい武器を無理なく使用できると思います。
とは言え偏りはあり、DLCのストーリー上、信仰を要求する武器が多めですが、本編で聖属性が不利だったことを考えるとバランスが取れているのではないでしょうか。

魔法は残念ながら全ての魔法が強いとは言えませんが、中には攻略で有用なもの、対人で有用なもの、それぞれ追加されました。
少し祈祷にバランスが偏っているようにも思いますが、有用なものをピックアップするとそれほど魔術不遇でもないかと思います。

防具では本編では少なかった特殊効果付きの装備が大量に追加されています。
その他にも重装で正統派の見た目の防具が追加されていたりと本編で物足りなかった防具が追加されている印象で、個人的には満足しています。

1-4.複数ボスが少なく、ユニークなボスが多い

本編では割と見られた同じタイプのボスや複数ボスがとても少なくなっています。
良くも悪くも一対一のガチンコ勝負です。
その分ボスのモーションも作り込まれており、派生パターンや立ち位置による派生がかなり豊富です。
避け方もバリエーションに富んでおり、ジャンプや回避方向、ダッシュなど様々な避け方を考えなければなりません。
無理そうなら戦技で強引に攻めてみたり、盾でガードしたり、霊薬や属性相性など様々な方法で突破をすることが出来ます。

1-5.本編で不評だったギミックの簡素化

本編でストレス要素だと言われていた個所がかなり改善されています。
魔術師塔の謎解きや毒沼の簡素化、地下ダンジョンはほぼユニークなギミックになるなど、ユーザーの意見を参考に改善を試みたことがうかがえます。

2.気になった点

次に気になった点を書いてみたいと思います。

2-1.マップの密度、置いてある一部アイテムの価値の低さ

非常に凝ったマップ構成ではありますが、明らかに密度の足りていないエリアがあります。
指遺跡などが代表的ですね。
探索しても何もない箇所はDLCの敵が強いこともあり少し辛いところです。

それに加えて隅々まで探索しても置いてあるアイテムが鍛石1などDLCエリアで手に入るとガッカリなアイテムが置いてある場合があります。
本編序盤なら鍛石は嬉しい報酬ではあるのですが。
場合によっては宝箱に価値が低いアイテムが入っていることもあるので中々のストレスです。
勿論ですが、探索に見合ったアイテムもあるので探索はしっかりしなければなりません。
それだけにガッカリアイテムは際立ちます。

2-2.幾つか誘導に気が付けなかった

これは人によると思うのですが、幾つかエルデンリングの誘導に乗れなかった箇所があります。

1つ目は「ラウフの古遺跡」のマップ入手です。
このエリアは中盤のマップ「影の城」から行けるのですが、ルートに沿っていくとマップが入手できません。
マップを開放するためには「ラウフの麓」に行かなければならず、そこには一見関係のない「モースの廃墟」近くの洞窟を通らなければなりません。
私はずっと「ラウフの古遺跡」周辺を探し、マップを見つけることが出来ませんでした。
「ラウフの古遺跡」自体は高低差があり、非常に楽しいマップだけに少し初見時は残念でした。

2つ目は双月の騎士、レラーナの迂回です。
絶対に2番目に戦うボス(追憶ボスの括りで)では無いと思うのですが、レラーナを迂回するルートが非常に見つけにくい。
迂回するための霊気流が封印されているので尚更見つけにくくなっていると思います。
封印されてなければ良い目印になったと思うのですが、何か理由があったのかもしれません。
もしくは私の考えとは裏腹に2番目に倒して欲しいボスである可能性もあります。

2-3.焼炉のゴーレム

もはや特定の敵を狙い撃ちです。
通称ウィッカーマンこと「焼炉のゴーレム」です。
ギミックボス的なものはデモンズソウルからの伝統ではありますが、ギミックに気付けば簡単に倒せるようにして欲しかったです。
主に2つの気になる点があります。

1つ目は最初の個体の登場段階でギミックが使用できない点。
後に手に入る大火炎壺もしくは大焼炉壺を使用する必要があります。
攻撃も激しく、ギミックを理解して大壺を投げ込むのも意外と難しいです。
加えてこれらのアイテムは店売りアイテムだけで作成できない問題もあります。

2つ目にギミックを使わずに最初の個体が倒せてしまう点です。
足を壊して体勢を崩し、致命を入れることで倒せてしまいます。
これにより余計にギミックに気が付きにくくなっているように思います。
更に致命1回では倒せず、同じ行動を何回も繰り返す必要があります。
体勢を崩す位置によっては致命が入らないケースがあるのも気になる点です。
そして、この方法が通じない個体も居り、そこでギミックについて考えることになります。

ギミックボスやエネミーはダークソウルの混沌の苗床の様に厳しめの意見を言われてしまいがちですが、次回作では面白いギミックボスやエネミーを期待しています。
個人的にはダメージが気持ちが良いのでストームルーラー系のギミックが好きです。
エルデンリングではライカードですね。

2-4.ボスの範囲攻撃、回避困難な攻撃、カメラ

一対一のボスが多い分、複数戦以外の色々な方法で難易度が上昇している印象です。

まずはボスの範囲攻撃。
広い範囲に攻撃するため位置避けが出来ず、範囲外に逃げたりローリングでやり過ごす必要があります。
本編のボスは後ろに回り込んだりで位置避けが出来たのですが、DLCではほとんどのボスで不可能です。
結果的に相手のターンが長い印象を与えてしまっているように思います。
遺灰を使用する場合に簡単にならないような調整の結果かもしれません。

次に回避困難な攻撃です。
これは「指の母メーテール」の攻撃が代表でしょうか。
「約束の王ラダーン」の3段クロスなども回避困難です。
対処法としては行動を出させない、盾で受けるあたりでしょうか。
ここで問題となるのが盾の扱いです。
回避は基本アクションですが、ガードは盾を装備しないと実質的に使用できない為、誰にでも使えるアクションではありません。
このあたりがソウルシリーズで盾が有効なボスに否定的な意見が出る理由でしょうか。
とは言え一対一で適度に難しくする方法はユーザーが考えているよりも遥かに難しいと思うので、是非とも頑張ってほしいと思っています。
同じフロムソフトウェアのBloodborneやSekiroがガードや回避の扱いを変えることで上手く解決できていると思うので、とても期待しています。

最後にカメラワークですね。
主に「神獣獅子舞」や「黄金カバ」、「暴竜ベール」、そして「約束の王ラダーン」あたりでしょうか。
特に黄金カバは後ろに下がり続けるのもフィールドの関係で厳しいので実感しやすいと思います。
失敗は自分の所為だと実感したいのにカメラワークの所為で失敗したと思わされるケースが初見の時に幾度もありました。
やっぱりソウルシリーズは失敗を自分の所為だと思わせることは大事だと思うので、ここは明確に改善して欲しい箇所です。
加えてベールはロックオンの位置制限、ラダーンはエフェクト過多、この辺りも次回作では改善していただけると嬉しいです。
特にロックオンの位置はエルデンリングの自由なゲームスタイルからするとプレイヤーが選べるべきだと思います。

2-5.ボスの後隙の少なさ

本編よりもボスの行動後の隙が少ない気がします。
ボスの隙の少なさ自体は難度上昇方法の1つとして良いと思いますが、結果的に戦技や魔法の多くが差し込めなくなってしまっています。
豊富な武器や戦技、魔法があるので、もっとボスに対して使いたいというのが率直な気持ちです。

ここからは妄想です。
プレイヤーのFPに関してはもう少し有効活用できるような気がします。
と、言うのもエルデンリングの戦技や魔法のFP消費は連発できる範疇のものがほとんどで、多くても40~60程度です。
大技のFP消費を100辺り(もっと上げた方が良いかも)まで引き上げて滅茶苦茶なカット率とスーパーアーマーを付与するなどすれば、その技だけで敵を倒すことは難しいですが、当てるチャンスが出てくると思います。
対人でもFPが直ぐに枯渇するので連発は出来ないはずです。(ダメージは1確にならないようにする必要はあると思います)

3.SHADOW OF THE ERDTREE(DLC)の感想

ここまで自分なりに良かった点、気になった点を整理してみました。
こうして改めてまとめてみると良かった点と気になった点が割と表裏一体だった気がします。
高低差があり探索し甲斐のある複雑なマップ故に誘導が効きにくくなったり、ボスと一対一の勝負である故に範囲攻撃や後隙の少なさで難度が上昇していたり、かなり難しい調整してるなあ、と改めて感じました。

やっぱり本編に比べても難しくなっているので、クリアが出来なくて辞めてしまう方も居ると思います。
また、自分が選択したビルドでの攻略が難しくて諦めてしまう場合もあると思います。
心が折れてしまった方の中で、もし気力が少しでも残っている方がいらっしゃれば攻略情報などを見て再挑戦していただければな、と思います。
攻略情報が揃い始めていることもあり、きっと各ビルドで有効な戦術があるはずです。
逆に言えば自分でビルドに合った攻略法をボス毎に見つけ出すのは結構難しいと思っています。
クリア前に攻略を見ても面白いゲームだと思いますし、私もソウルシリーズ初挑戦だった時、詰まった際は攻略を見ながらプレイしました。
それでも面白かった記憶があります。

本編と比べて難しくはなりましたが、エルデンリングの魅力である豊富な武器、魔法、色々な戦術を駆使してボスに挑める要素はDLCでも健在だったと思います。
景色、ビジュアル面も本編に引き続きDLCでも高クオリティです。
一方でDLCならではの要素は一拡張コンテンツといったこともあり、ベースゲームであるエルデンリングのバージョンアップ版といった印象が強く、目新しさはあまり感じませんでした。
DLC含めてエルデンリングほど様々な戦術で難しいボスたちに挑めるゲームはやはり少ないと思いますし、DLCでは難しさゆえに本編よりも少し幅が狭まったとも感じるのですが、それでも最高峰のゲームだと改めて思いました。

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